2021.3.30 症例集を更新しました。インプラント、セラミッククラウン、総義歯による審美歯科治療
1は2018年6月15日初診時の写真、70代の男性で、症例62の患者様からのご紹介で来院されました。この治療は10年くらい前に他医院でおこなったということでした。仕事で講演をすることが多く、上の入れ歯が落ちて困るので適切な治療をしてほしい、という主訴でした。上顎は右上6、右上3が残存していました。右上3は根面板(歯冠を削除して歯根だけの状態にした後の根面を覆う金属板)、右上6は金属製のクラウンが装着されていました。上顎の義歯はこのクラウンに金属製のクラスプがかかっていました。下顎は右下567、右下12が欠損しており、④③21①②のブリッジ(一般に少数歯の欠損に対して用いる補綴物の一種である。主に両側の残存歯、場合によってはデンタルインプラントを支台歯として用い、これとポンティックを連結部で結ぶことによって作られる)と右下567は部分義歯によって補綴治療(ほてつちりょう・・・歯にクラウンやブリッジや義歯を入れる治療)がおこなわれていました。④③21①②のブリッジは歯肉のラインに高低差があり、審美性を損なっていました。右上6、右下34と左下67は保存することが難しく、抜歯せざるをえませんでした。
2は、2021年3月23日、治療後の写真です。上顎は右上3の根面板を残したままで総義歯による補綴治療をおこないました。下顎は右下123456、左下67はインプラント、左下12はセラミッククラウンによって咬合再構成(こうごうさいこうせい 、クラウン、ブリッジ、インプラント、義歯、矯正治療などを用いて、 現在の咬合を理想的な咬合に構成しなおす総合治療)をおこないました。9本のインプラントの手術がおこなわれたとは思えないほど、歯肉に傷跡もなく、歯肉のラインも整っています。患者様はご自身の治療前の口腔の状態をを忘れがちですが、この患者様も治療前と治療後の写真を見比べて、これほど機能的で審美的に変わったことをとても喜んでいただきました。